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平成17年05月15日
テーマ:『Enjoy Baseball』〜祝・塾高センバツ大会ベスト8!〜
担当者:住吉 真(平4法)

 土砂降りの甲子園球場。一瞬の静寂。そして鳴り響く『塾歌』の荘厳なメロディ…まさに感激の瞬間であった。そう、3月24日のことである。
 慶應義塾高校(以下、塾高)は今年(平成17年)第77回センバツ大会に出場した。出場のニュースを聞いたとき、率直に「まさか!?」と思った。無理もない。なにしろ45年ぶりの出場なのである。まさか、塾高が甲子園に出るとは…
 しかし、このニュースは夢でもデマでもなく、現実であった。出場決定直後から応援ツアーや、もっと重要な(!)寄付のお願いなどが届き始めた。余談だ が、この甲子園資金の寄付は寄付金控除の対象である。それはともかく、このような手紙が届けば、自然と甲子園に行って、ぜひアルプススタンドで応援した い!と思うようになった。しかし、センバツ大会、3月中のなんでもない平日が試合日になる可能性が高い。うまく土日になればよいのだが、と思っていた。
 さて、注目の組み合わせ抽選…なんと、塾高は開幕日、開会式の日であった。しかも相手は高校野球の世界では高名な岡山の関西(かんぜい)高校である。野 球部関係者には大変申し訳ないが、せっかくの甲子園も、わずか1日で姿を消してしまうのか、というのが本音であった。これは、なんとしても初日に行かなけ ればならぬ。
 ところがその日、3月23日は前々からアポイントが入っていたのである。残念、無理だ…完全に諦めていた。
 さて、3月23日、開会式が始まる。どんよりとした曇り空。入場行進…みんな応援に行っているのかな…そんなことを思う。もっとも平日である。アポイントに備え、仕事をしなければならない。
 しばらくして、ふと高校野球情報のホームページを見ると…なんと雨で試合はすべて順延!!
 この日、応援にいらした方には、本当に申し訳ない。だが、私にとっては、まさに「恵みの雨」なのである。翌24日は仕事に支障もない。行けるっ!…と 思った瞬間、携帯電話で新幹線「のぞみ」の予約だ。こんなとき(?)インターネットは本当にありがたい。
 インターネット上では、さらにいろいろな情報がもたらされる。なによりありがたかったのは、アルプス応援席のチケットが仕切り直しとなり、24日朝10時から甲子園球場近くの「ノボテル」で販売される、という情報であった。
 いよいよ24日、朝10時甲子園着を目指し、夜明け前に自宅を出る。家内は完全に呆れていた。
朝の新幹線はいつもの通りビジネスマンで満席。ただひとり甲子園を目指す。仕事なんかクソクラエである。
 大阪は慣れた土地だ。JR、阪神と難なく乗り継ぎ、甲子園着。しかし、義塾関係者らしき人はいない。ノボテルへの道も、だれも歩いていない。販売箇所の 変更でもあったのか…不安を覚えつつロビーに入ると、ありました!あの「三角帽」を積み上げたカウンター!チケットも無事入手。しかも「出場校専用」とい う特別チケットだ。なんとなく、うれしくなる。
 そして集合時間となり、アルプススタンドへ。満席。まさに、義塾社中の力である。
 この試合の経過については、すでに多く語られているので、詳細は割愛させていただく。応援で特徴的だったのは『ダッシュ・ケイオー』の歌詞。ご存じのと おりこの曲は「ワセダを倒せ〜」という歌詞なのであるが、この「○○倒せ」が高校野球連盟から禁止されていたのである。そこで、この部分は「チャンスだ打 てよ!〜」と歌われていた。細かいことだが、甲子園ならではのエピソードであろう。
 最初は快晴であった天気がにわかに変わり土砂降りとなった。そのコンディションのなかでの白熱した試合!そして、最後、感激のサヨナラ!!
 1日で姿を消すどころではない。堂々の『塾歌』である。スタンドのだれもが声を張り上げ、熱唱した。
 その後、さらに塾高は勝ち進み、見事ベスト8となった。大健闘である。
 ところで、一躍時の人となった上田監督であるが、「上田さん」、と普段呼ばれている。これについて、オフィシャル応援ブックから少々引用する。
 「89年から2年間、慶應中等部で英語を担当。生徒が先生を「さん」付けで呼び、友人のように会話する校風に衝撃を受けた。『義塾の先輩として野球を手 伝うだけ。人間として対等なんだ』そう考えると、指導者という職業がより楽しくなった。高校に転任して『上田さん』を定着させた。」
(『Enjoy Baseball』塾高野球部オフィシャルブック。発行:慶應義塾。編集:毎日新聞社。16頁)
 このエピソード、まさに慶應義塾らしいではないか!上田さんがまだ中等部で英語を担当されていたころ、私は器楽部というオーケストラのクラブのコーチとして、やはり中等部に出入りしていた。
だから、このエピソードはまさに実感し、そしておおいに共感するのである。塾高野球部もまた、大学生がコーチとなって、まさに義塾一丸で甲子園へ出場し、ベスト8まで勝ち進んだ。義塾社中、実に誇るべきベスト8と言って過言ではない。
 さて、24日感激の試合が終わり出口へ向かうと、何人もの知っている顔があった。なんだ、みなさん来てたのか!大いに語り、おみやげを買い、球場を後に する。やはり、応援ツアーの方が多かったようで、そこでみなさんと別れ、またひとりに戻って阪神電車で大阪へ。帰りの新幹線がかなり混んでいるらしく、ず いぶん遅い時間の「のぞみ」しか空いていなかった。それならひとり祝杯でも、と思い、大阪へ行ったときにはいつもお邪魔する店へ…
 やがて時間となり、呆れている家内のため、これまたお気に入りのベーカリーでパンをおみやげに買って、新幹線に乗り込む。
 こうして、感激と狂乱の一日は終わったのであった。
 ちなみに、新幹線が混んでいたのは…ちょうど翌日は25日。『愛・地球博』の開幕初日であった。
この見物記は、機会があればまたご紹介できればと思う。
 最後に…『Enjoy Baseball』!!45年ぶりとは言わず、また夏にもその勇姿を見せて欲しい。

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