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平成17年8月10日
テーマ:LLP(有限責任事業組合)の創り方教室
担当者:神津 信一

  平成17年8月1日から有限責任組合法が施行され、設立が可能になりました。
ジョイントのビジネスには便利です。課税もLLPでなくパススルーで構成員です。
簡単なガイドを作成しました。

1.組合員が「有限責任事業組合契約」を締結する

1)定款認証は必要ない、官公署への許認可必要ない
2)組合員は個人、法人がなれる。法人が組合員の場合には自然人の職務執行者を定める
3)民法組合は組合員になれない
4)共同事業要件
  組合員全員が意思決定、業務執行参加を義務づけられる
  事業執行分担は可能
5)非居住者、外国法人は組合員になれる。
  ただし全組合員が非居住者、外国法人であることは認められない
  最低一人は居住者、内国法人
6)絶対的記載事項(変更可能)
 @組合の事業 
 A組合の名称(有限責任事業組合を付ける) 
 B事務所所在地 
 C組合員の氏名(名称)住所 
 D組合効力の発生する年月日 
 E存続期間    
 F出資の目的と価額 
 G事業年度

2.出資金を全額払い込む 現物出資の給付をする

1)出資は2人以上、一人1円以上
2)現物出資OK 知的財産権OK 労務出資はダメ
 @組合契約登記申請を行う
 設立まで約10日 登録免許税6万円(出資金の多寡に関係なく一律)

 A法人に組織変更できません
 →LLP解散、法人設立となります

3.登記を行う
登記事項 
 @組合の事業
 A組合の名称(有限責任事業組合を付ける) 
 B事務所所在地 
 C組合員の氏名(名称)住所 
 D組合効力の発生する年月日 
 E存続期間

4.その他
 @不動産を所有できる 
 AIPO(株式公開)できない 
 B財務諸表の作成は必要だが、公告義務が無い
 C解散
 有限責任事業組合契約に記載の解散事由到来などによる。
 清算人を置き、残余財産の分配を行い、解散の登記、清算人の登記をし、
 清算完了後に、清算結了の登記を行う

5.税務申告
1)LLPでは税務申告せず、組合員に課税される留保にも同様課税分配する、しないは関係ない
2)柔軟な損益分配が可能
  出資比率と異なる損益分配が可能

 @総組合員の同意により A書面で分配割合を定める B書面に分配割合を定めた理由記載
   
 損益分配の取り決めをしない場合には出資比率で損益を分配する

3)組合事業年度終了の日の属する年の翌年1月末までに、各組合員の所得の計算に関する計算書を税務署に提出する。
(支払調書と同様の考え)

4)損失は各組合員の出資の範囲内で損益通算が可能

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